日本代表に2年連続で選ばれた学校法人・専門学校 モード学園からは、学生2名が参加し作品を発表。1,500人以上のファッション業界関係者やデンマーク王室をはじめとするヨーロッパのセレブたちが集まった会場で、日本独自の発想と技術が高い評価を受けた。
■学校法人・専門学校 モード学園 http://www.mode.ac.jp/
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世界トップレベルでファッションを学ぶ学生が、ファー素材を使った自由で新しい作品を発表するファッションショー。 『コペンハーゲン・ファー』が主催、世界各国から学生の選考を行っています。
今年その狭き門に合格したのは28人。日本、イギリス、フランス、中国、韓国、ロシア、カザフスタン、ギリシャ、デンマークの9ヵ国の学生が招待を受け、2016年秋冬作品を発表しました。
日本代表として、モード学園 ファッションデザイン学科4年 呉中茹さんと、ファッションデザイン学科 高度専門士コース4年 岡村紗衣さんが参加しました。
発想力と独創的な技術が高評価 (呉中茹さんの作品)
コンセプトは「闇を照らすランプ」。アイディアを考えたのは、世界的に様々な事件が起きた時期。暗い雰囲気の中にも必ず光はある、というメッセージを込めて、希望を表す黄色が闇と衝突するイメージを立体的に表現。ファー制作の本を熟読し、そこにない技術を自分で考案して作品づくりに挑みました。
52のパーツでグラデーションを表現した紫の裏地など、『コペンハーゲン・ファー』指定のアトリエのプロのもと染色に1ヵ月、制作に4ヵ月をかけてこだわり抜いた作品。豊かな発想力とオリジナリティあふれる技術が高い評価を受けました。
美しいフォルムと日本の高度な染色技術に世界が注目 (岡村紗衣さんの作品)
コンセプトは「幼虫」。小さい体ながら美しい色彩と独特のフォルムで自身の身を守り、厳しい自然界を生き抜く幼虫を、スポーティスタイルで表現。軽やかなオーガンジーに厚みのあるファーのパーツを縫いつけることで、ファーの立体感を強調しました。
「蛍光黄緑」のファーはこれまでコペンハーゲンではなかった色と現地で絶賛されたとのこと。「購入したい」との直接アプローチも受け、日本の染色技術の素晴らしさを世界に伝える作品となりました。
現地テレビ取材にも出演
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呉さんと岡村さんは、「様々な国でファッションを学ぶ人たちから刺激を受け、『デザインは楽しくてたまらないもの』という思いがあらためて湧き上がってきました。全ての情報を公開しているデザイン研究所の視察や、現地テレビの取材といった貴重な経験をさせていただき、本当に感謝しています。この経験を、社会に出てデザイナーとして生かしていきたいです。」 と語っていました。
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フランス、韓国、イギリスの学生作品。
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ヘア・メイクのモチーフは、学生の大胆で多様なクリエイティビティを強調する「Tribal Punk」。
未来のデザイナーの斬新で意欲的な作品の数々に、客席からは惜しみない拍手が送られていました。